【タメ年たちの大活躍!】映像作家・大西功一が手がけた映画『スケッチ・オブ・ミャーク』が公開。

同作は東京都写真美術館での公開を皮切りに、仙台、横浜、大阪、神戸、沖縄などの劇場でも順次公開される予定だ。上映映画館は公式Webサイトに掲載されているので興味のある人はこちらをチェックしてみてほしい。

昭和40年生まれの映像作家・大西功一が監督を務めた映画『スケッチ・オブ・ミャーク』が9月15日より東京都写真美術館ホールにて公開されることが決まった。

本作は、沖縄県宮古島諸島で伝承されてきた唄にスポットを当てたドキュメンタリーで、唄の伝承をサポートしていた音楽家・久保田麻琴の活動に感銘を受けた大西とが組み、伝承者が途切れないうちにフィルムに収めようと企画、実現したものなのだそう。

昨年の夏に開催された第64回ロカルノ国際映画祭(8月3~13日・スイス)のドキュメンタリーを対象とした『批評家週間』で、世界における7本の秀作ドキュメンタリーの1本として上映されており、国内での公開に注目が集まっていた。

本作タイトルの“ミャーク”とは、宮古島のことで、宮古島には厳しい島での暮らしや神への信仰などから生まれた“古謡”と“神歌”というものがある。これらは代々、村々でひっそりと歌い継がれ、幾世紀にも渡り口伝されてきたのだが、時代とともに消滅しかかっており、大西は秘められた島の神事を追い、老人たちに寄り添い、唄と人々の心に迫っている。作品の制作にあたっては、島の古老たちも「残さなければ伝えられないのだから、記録しても神様は怒らないよ」と応じて記録されたのだそう。

公式Webサイトには宮古島で行なわれた試写会に参加した人からのコメントが掲載されているのだが、そのなかのひとつにこんなコメントがあった。「感動した。僕たちに何が出来るかね。すばらしい文化。僕たちはふみつぶしている分類なんだろう」と。失われつつあるものを継承しようと大西が手がけた映画『スケッチ・オブ・ミャーク』。これはぜひ劇場に足を運びたい。

■大西功一(@onishikoichi)on Twitter
スケッチ・オブ・ミャーク公式Webサイト

【profile】大西功一
大阪出身。1984年に大阪芸術大学に入学し、在学中よりテレビ報道カメラマンのアシスタントに就く。88年、消え行く大阪の古い町を背景にギター流しを追ったドキュメンタリー作品『河内遊侠伝』が卒業制作学科賞を受賞。同年上京し映像プロダクションに入社。91年、退社後、フォークシンガー・高田渡を象徴的役柄に配し、映画『吉祥寺夢影(きちじょうじむえい)』を制作。その後いくつかのプロダクション に所属し、95年、映画『とどかずの町で』を制作。以来フリーランスでテレビ番組、ミュージックビデオ、DVD、PRビデオ、映画予告編など、多ジャンル の映像作品を手がけている。

このコーナーでは昭和40年生まれの活躍を紹介。どんな些細なことでも我こそは!という昭和40年男はぜひ『読者投稿欄』から投稿を!

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