会社から至近の吉野家の注文がタブレットになった。自販機を採用しない接客を貫いていたのは、魚市場で誕生した粋だと解釈していたから大いなるショックだ。最近では大手の飲食店の多くが採用していて、出くわす度に「やれやれ」とボヤきながらオーダーするおっさんだ。
やはり会社の近くにあるCoCo壱が先日改装して、こいつが採用になってしまった。飲食業界の万年人手不足を考えれば仕方なしのことだと頭ではわかっているものの、寂しさを感じてしまうのもまたおっさんの性である。若者はサクサクとオーダーして、なんの違和感も感じないのだろう。そうそう、ジョナサンではお運びロボットを見かけた。これまたびっくり仰天で、世の中どんどん素っ気なくなっていく気がしてならない。ちょっと飛ぶが、今年の『紅白歌合戦』はターゲットからおっさん外しが強く見て取れる。それでもブツブツ言いながら見るのだろうが、ず〜っと貫いてきたチャンネルロックはしないだろう。
「やれやれ」と心でボヤきながら、時間をかけてやっとこさクリームコロッケ、３辛、ビーフ普通盛りとコーンサラダをオーダーできた。プライスを見ると４桁超えで、お世話になっている寿司屋の握り寿司1.5人前より高い。まあ、それでもCoCo壱ファンであり、福神漬けが好きで、コロッケにソースをジャバジャバかけて下品に食うのも大好きだ。そしてこうすることで、ライスに対してのルーがリッチになって大満足するのだ。
と、いつもどおりに食い進めていると一人のおっさんが入店してきた。お兄さんを呼びつけて「これじゃなきゃダメか」と聞くと「メニューもあります」と返ってきた。な～んだ、オーダーできるんだとちょっとだけうれしかったのは、やはりおっさんなんだなあ。