サタデーですな。休日の方が多いことでしょう。では『昭和40年男』をパラパラとめくって、ビールをチビチビと呑り、ニューミュージックにひたるべきですな。ではでは今日も元気に最新号 (vol.76) について語る、大編集後記でいってみよーっ。
特集は2本のニューミュージックの考察記事で挟み込んだ。頭をプロローグとして、昭和41年男のスージー鈴木さんによる原稿だ。音楽評論家でありラジオパーソナリティであり、多数の著書があるスーパー知識人である。彼による特集のキックオフは、“考察” としたがそんなお堅い話ではなく、同世代男らしい親しみのある内容だ。アリスとの想い出を中心に、中盤以降はニューミュージックについての持論を展開していて、深くうなずきながら楽しんだ。
一方、最終章にはやはり音楽評論家の富澤一誠さんが、ズバッと語っている。昭和26年生まれの彼だから、ニューミュージックへと発展していく歴史的なところから、佐野元春さんの登場による変化までを、鋭く分析していて実におもしろい。合わせての7ページは、僕自身もジャパンミュージック論を昇華できた。ありがたやである。
一昨日、杉 真理さんと 月イチのラジオのお仕事だった。僕はこのつぶやきで 昨日もネタにした小坂明子さんの「あなた」が、ニューミュージックにおける起点の一つを作ったと、この特集によって認識できたことをトークで展開できた。これもまたありがたやである。リスナーさんからは “買ったよ” とのコメントがいくつか届き、さすがFM番組には音楽特集が強いのかもしれないな。
俺たち世代にとって、「ニューミュージック」という言葉は高校時代になると古さをまとった。“ナウでヤング” も同じく古くなっていった。東京の街には “●●ニュービル” という名称の古いビルがたくさんある。新しいものは必ず古くなっていく。だが、そこから得た心の成長まで否定してはいかん。ただ懐かしいと振り返るのも、前のめりな俺たちには似合わない。やはりいつものセリフになってしまう。“明日への元気と夢” を、俺たちの青春時代を見つめることで取り戻してほしいのである。ニューミュージック特集は、その意味でも深くいい特集だったと… 自画自賛である。ほらっ、そこの買っていない方。ぜひっ!!