かつて信じていたことやスタンダードだったことが、現代ではタブーになっているものが多く、チョクチョク話題にしては笑っている。うさぎ跳びはスポーツマンにとって足腰を鍛える絶対的なエクササイズだった。部活中は絶対に水を飲んではならなかった。サッカリンや食紅をバシバシ摂取していた。そしてみんな、こんがりと日焼けしていた。
カワイイ女の子の条件は小麦色だったのは、もうずいぶん昔のことのように感じる。聖子ちゃんカットでこんがり日焼けした肌に、くりっとした目が光り、笑顔になると白い歯がこぼれる。週刊ポストがゴールデンウィーク合併号で展開した『GORO』の復活版に掲載された、かつてのアイドルたちのグラビアもほとんどがこんがり小麦色だったのに、今や絶滅種になっている。なんちゃら48とやらの水着姿も、みんな白いこと白いこと。なんともつまらない。ちなみに僕、嫌いな女性のタイプはと聞かれたら、日傘をさす女の人といつも答える。女性の美しさはギンギラ太陽に照らされた肌でしょうが。せっかく美しく光り輝く太陽の季節に、傘で肌を隠していたらいつきれいに輝くのさ?
小学校では日焼けコンテストがあり、9月1日は勝負の日だった。1学期の終わりの先生は「みなさん、真っ黒になって2学期に会いましょう」と日焼けを推奨していたが、今はタブーだろうな。みんなコパトーンを塗りたくってハードに焼くのは、黒い方がモテるはずだと信じてがんばったのだ。肌が弱い僕はシーズンインして初めの日焼けした夜に、よく熱を出した。焼けて痛い肌で熱にうなされながらも、こんがりと黒く(赤く)なった自分を讃えるのだった。コパトーンのマークになっている女の子の日焼けした肌とお尻のコントラストが、僕らがハイティーンの頃と比べるとずいぶん弱くなっているのをご存知だろうか? 黒くなりたくて塗ったコパトーンは、今や紫外線を遮断するタイプの方が主力になっているようだ。
夏の小麦色の女の子たちは、僕ら世代が持つ原風景なんだね。今日の東京は真夏を思わせる陽気で、そんな日を懐かしく想い出させてくれた。
まったく同感です。「美白」なんて言葉は絶滅してほしいものです。
ハハハ、激しい賛同ありがとうございます。