BMWは、単気筒エンジンを搭載したエンデューロバイク『G650GS』を6月15日より発売する。価格は89万9,000円。
先代のF650GSのパワーユニットとして使われてきた排気量652ccの単気筒エンジンを搭載するBMWの新たなエントリー向けモデルだ。この水冷DOHCのビッグシングルユニットは、最高出力35kW(48ps)/6500rpm、最大トルク60Nm/5,000rpmを発揮。インジェクションシステムとツインスパークイグニッションシステムを採用し、31.2km/L(90km/h定速走行時)という低燃費性能を達成する。
車体には軽量でねじり剛性の高いブリッジチューブフレームにボルト留めリヤフレームという構成で、サスペンションは、フロントにテレスコピックフォーク、リヤにダブルスイングアームというオーソドックスな仕様(ホイールトラベルは、フロントが170mm、リヤが165mm)。だ。ブレーキは前後ともにシングルディスクブレーキを採用し、さらに、日本仕様車においてはON/OFFスイッチ付きABSを標準装備している。
理想的な重心バランスを考慮して配置されたという燃料タンク容量は14Lで、ライダーが楽に両足を地面に接地できるよう、スリムに設計されているのはうれしい。気になるシート高は標準仕様の780mmに加え、770mmのローダウン仕様(工場オプション)、820mmのハイシート(アクセサリー、シートカラーはブラックのみ)という3つの仕様からオプションで選択できる。
外観は新たにデザインされたというスリムで軽快なスタイリングでありながら、BMW伝統の非対称式の2灯式ヘッドライトが組み合わされ、一目でGSシリーズとわかる。エントリーモデルながら所有感をくすぐるあたりはさすがBMWといったところ。四輪だけでなく二輪でも長い歴史を持つBMWだが、近年はラインナップ拡大に積極的だ。同社が開拓したといっても過言ではないビッグオフローダーカテゴリは世界的に人気が高まっており、さらにこの市場の裾野を広げることがBMWにおける本モデルの使命といえそうだ。