「菅原芳人 POP ART展 2022 – DEBUT」開催 ! 職人ヒーロー絵師、初めての自分のための作品は、昭和40年代の駄菓子屋感覚ポップアート。

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■まだまだ続く「POP ART展」レポート… 大瀧詠一との邂逅で向き合った「分母」

▲昭和40年男世代にとってもやはり偉大なるヒーロー、ブルース・リーをモチーフとした作品を集めた一角。ブルース・リー エンタープライズ 公認イラストレーター 兼、ブルース・リー財団日本支部の常任理事を務める菅原さんならでは
▲『4人の黄面虎』。黄面虎とは実在の武術家・霍元甲の通称。『ドラゴン 怒りの鉄拳』の次作に伝記映画が予定されていた
▲写真下段の作品は『カトーのように蹴れ!』。リーが出世作『グリーン・ホーネット』で演じた「カトー」の雄姿が並ぶ
▲『24匹のピョン吉』from『ど根性ガエル』(©吉沢やすみ・オフィス安井)

▲オカルトへの扉? UMAがEXITする『非日常口』
▲アノ曲が脳内再生『フライデー・ナイト・ファンタジー』
▲『テレビジョン・ジェネレーション』。画面に寄ると…
▲ブラウン管型のRGB画素が並び、懐かしの番組名が…!

▲左の『空冷4ストロークDOHC直列4気筒』はスズキ・KATANA、右の『Wi-Fi』は昭和生まれお馴染みの黒電話がモチーフ
▲『空冷4ストロークDOHC直列4気筒』(部分) 。写真ではなく新たに描き起こしたイラストをもとに作品化している

 
このフォトレポートでは主に、駄菓子屋的な世界、そしてテレビの世界などの作品を紹介してきましたが、他にも現在形のミュージシャンをモチーフにしたものなどもあり、実際の会場はよりバラエティに富んだ世界が展開されていたことをお伝えしておきます。


そして最後に… 今回の個展では、入口を入ってすぐのところに「立脚点」と題された菅原さんからのメッセージが掲示されていました。その内容は、菅原さんが25歳の時、憧れの人だった大瀧詠一さんに会い、お話したことが、その後進んだ道に大きな影響を与えた、というもの。

こちらのWebでも以前、大瀧詠一さんの “新たな聖地” となった東京都西多摩郡の瑞穂町図書館のリニューアルに際して、菅原さんの描いた肖像画が寄贈された件を紹介したのですが、その中でも触れた、Facebookへの投稿 が、そのままパネルとなっていました。

▲「立脚点」と題された個展入口のメッセージ。大瀧さんとの交流から得た気づきと謝意が綴られている
▲こちらが、メッセージの中でも触れられた、瑞穂町図書館へ寄贈した大瀧さんの肖像画 (今回の個展には未出展)

ここまでご覧いただいた読者の皆さんには、この菅原さんからのメッセージもぜひご一読いただきたいと思うのですが、その一部を引用してみます。

「君が始まりではないからね。君のお父さんとお母さんまでがあって君がいるんだ」「まずはお墓参りだよ」。のちにタワーレコードのポスターに使用されることになるこのフレーズを、当時私は御本人より直接賜ったことになる。それからすぐ東北の実家に帰り、父方母方両方のお墓参りをした。と同時にこの言葉の真意に思いを巡らせ、過去から現在へと流れる両親までの歴史、時代背景を含めた私の<歴史的位置>を再整理してみた。ここで私は初めて自身の<分母>について向き合うことになる。

生まれ過ごした時代、暮らした場所、どんな流行を浴び、何に魅了され、影響を受けてきたか。考えてみれば、私が子供期として過ごした時期の大部分と重なる1966年から’78年までの12年間は、歴史的にみても日本にとって特別な時期だったと思える。中には、この時期に様々なジャンルの根源的な要素が出揃ったと言う人もいる。私はこの貴重な時代を過ごしたということ。それは整理作業によって初めて、自身の立つ土台と位置情報を理解した瞬間だった。

 
いかがでしょう。典型的な…とも言うべきポップアートのスタイルに昇華された、昭和40年男世代にとってのポップアイコンの数々。まさに今回の作品の「分母」も見えてくるのでは?

去年までは画業引退を考えていたという菅原さんですが、個展が好評なら、今後もこうした方向でファインアート分野での制作を続けていきたいとのこと。30年続けたイラストレーターとしての仕事を経て、今回アーティストとしてのデビューを果たした菅原さんが、その分母を踏まえて、今度はどのような「分子」を展開していくのか、注目したいと思います。
 

▲来場者へのお土産として、『ラムネエーダマ』と『Wi-Fi』2作品の缶バッジも

 
ちなみに、個展で展示された作品は、展示だけでなく販売もされているのですが、会期終了後は一切販売しない予定だそうなので、これはゼヒ自分の部屋にも欲しい…! とビビッと来た方は、なんとか最終日の会場にすべりこんでみては。もしかすると、メディアには顔出しNGを貫いている、菅原さんの貴重なお姿 (?) にも直接お目にかかれるかも…!?

(「昭和シリーズ」 “Web担当A” ) 
 
 
[以下、サイバーダイン  ニュースリリース より ※9/30付]

「ブルース・リー」「仮面ライダー」「映画秘宝表紙」などでノスタルジックにしてパワフルなカバーアートや多くのアパレルデザインを発表してきた商業イラストレーター:菅原芳人(すがはらよしひと)が、新領域としてファインアート(蒐集家向け絵画)の世界に進出。

これまでのレトロ調POP感覚に満たされたオリジナル作品の展示と販売を行う初の個展を東京:神楽坂のギャラリーで開催する。

海外でも評価を高めている菅原芳人アートは将来的な価値の上昇も見込まれ、現代美術の蒐集家も美術資産として熱い視線を注いでいる。

【 菅原芳人 POP ART 展 2022  – DEBUT 】

2022年 10月4日(火)~ 10月10日(月)
平日  12時~20時
土日祝 11時~20時
入場無料

■神楽坂セッションハウス
 〒162-0805
 東京都 新宿区 矢来町158  伊藤ビル 2F
 https://session-house.net/map_access.html

菅原芳人 POP ART展 twitter:
 https://twitter.com/yoshi_sugahara3

画集、アートグッズ、アナログゲームを展開するサイバーダイン株式会社(東京:早稲田)では、菅原芳人氏のこれまでの活動:30年間の仕事の全てを収録した全記録図録集を、同氏とともに制作・発売することを計画中。同時に「菅原芳人 POP ART 展 2022 -DEBUT」の宣伝活動も行っております。
 

 


 
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