さあ、シルバーウィークだ。連休を豊かにする 最新号 (vol.75) のご紹介、大編集後記を今日も元気につぶやかせていただこう。昭和の一年を切り取ってお送りしている連載特集『夢、あふれていた俺たちの時代』は今回 昭和64年を取り上げた。この年、大仁田さんはFMWを旗揚げした。
すごい写真だ。現場に行った編集担当も、オーラが半端でなかったと興奮気味に帰ってきた。それは写真からも放出されているじゃないか。ライティングは昨日著書の発売となった堀江ガンツで、別に狙ったわけでなくこれは本当に偶然なのだ。持ってるな、ガンツさん。こりゃあ『闘魂と王道 -昭和プロレスの16年戦争-』は売れるな (笑) 。
元気になれる記事で、還暦が見えてきた俺たちこそ彼の不屈の闘志に触れるべきだ。きっとやる気が湧いてくる。巻頭に作っている 名言集 でも、大仁田さんの言葉はデザイナーに大きくと指定して入れた。余談ながら、このワードセレクトは難しい。長いとスペースばかり食うので、短くてパシッと決めてくれた言葉を拾うのである。グッと泣ける言葉ながら、長いと泣く泣く断念することが多くある。また、名台詞ばかりを吐き続ける方だと、これもあれもと身悶えるのだ。今回の大仁田さんはその双方で悩まされた。長いけど僕が好きなワードをご紹介したい。
「俺はプロレスが好きだから、好きなことを必死に目一杯やっただけ。それにあの頃の俺は失うものなんて何もなかったから、恥も外聞もなく、毎日命懸けでやってたよ。バカにされようが何しようが、人間死ぬ気になればなんでもできるってことじゃないかな」
シンプルである。あたり前田のクラッカーであるが、やり遂げた男が吐くからこそ重みがあるのが言葉ってもんだ。僕が言ったところで成立しない (泣) 。そしてやり遂げた者だけが持つ顔や眼光があるのをいつも感じさせられ、自問自答しながら反省している凡人である。
6ページに渡って掲載された彼の今の顔と当時の迫力シーンの写真の数々は、男とは何ぞやとまるで教えられるかのようだ。加えて堀江ガンツのペンによる記事も胸に突き刺さる。つぶやき読者のみなさんはもう読んだと思われるが、大仁田 厚というワードに引っ張られてここにきた方は立ち読みでもよい、ぜひ最新号を手に取っていただきたい。