ネギ好き天国。

店舗のほとんどを都内で展開している「小諸そば」という立ち食いそばチェーンがある。会社のほど近いところにあるから、ちょくちょく利用させてもらっていて、毎年クリスマスイブをかけそばで過ごす店でもある。ここを選ぶのはネギだくにできるからなのだ。そう、僕は薬味ネギが大好物なのである。

 

テーブルの上に小口切りのネギが器に入って、ドーンと置かれている。これを客は自由に使えるわけで「小諸にでも行くかなあ」は、ほとんどが「ネギ食いたいなあ」な気分の日である。会社から近い立ち食いだから、時間の節約になるのもありがたく少々距離のある「富士そば」よりも利用頻度は高い。つい先日、無性にネギが食いたくなってこのかき揚げそば大盛りをいただいてきた。暑いのに熱いのを食うのも、なかなかオツなものだ。

 

「放題」に弱い。最近飲み放題の店が増えていて利用することがままあるが、大抵後悔する。貧乏性の昭和40年男ゆえ「元取ってやる」とついつい飲みすぎて意識を無くすのだ。これじゃ身体にいいわきゃないよ、わかっちゃいるけどやめられない (by スーダラ節) 。ガキの頃に初めて経験した食べ放題が、♪リンリンランランりゅ〜えんでお馴染み&懐かしの留園のランチビュッフェだったと記憶している。その後も今ほどメジャーでなかった食べ放題に出くわせば、親の仇のごとく食いまくった卑しいガキだ。これが今もあまり変わらないときている。出張先で、ビュッフェモーニングを提供しているビジネスホテルが以前より増えた。土地土地のものを入れ込んだり、工夫が見られるところが多くて楽しく、貧乏性が炸裂してしまうのだ。

 

とは言え大人です。「小諸そば」では大好きなネギを山盛りで突っ込みたいけど、それはなんだがお行儀がよろしくないとわきまえる。多め程度で楽しむのは少しばかりの成長かなと、褒めてながらもいつかどっちゃり入れたいなと思ってしまう。そばネタの古典落語で枕に使われる「死ぬ前に一度、つゆをたっぷりつけてそばを食べたかった」が、そばだけに少し似た気分だったりするな、チャンチャン。
 

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