早朝出社となった今日は、さあがんばろうぜとこいつをご馳走してやった。朝牛セットでも十分な朝食なのだが、♪お久しぶりね〜とアタマを大盛りにした。プラス143円のコスパはオーダーするたびに毎度悩ましく、次からは並にしようと言い聞かせるのだが、人間てのは腹が減っているとついつい余計なオーダーをする。ラーメンに半チャンをつけてしまうのも、冷静な自分だったらしないはずだ。
日曜早朝の浜松町で吉野家を利用する客層とは? な〜んてことを考えてしまうのは、吉野家ネタで度々ネタにする中島みゆきさんの名曲「狼になりたい」がそのゆえんだろう。真夜中の吉野家で繰り広げられる店員と、この曲においての自分を含めた客たちの人間模様だ。この曲のせいで今はできなくなってしまった、深夜の吉野家呑みが大好きな若かりし僕だった。
もちろん今朝は仕事を控えた身ゆえ、ビールはオーダーできないし誰一人飲んじゃいない。おっさんばかりが4人でそれぞれのメニューを味わっている。これから仕事という雰囲気の方は、日曜の早朝のせいかおらずリラックスムードが漂っている。さらに観察眼を働かせて眺めるが、自分を含めて誰も彼もがただのおっさんにしか見えないのだから、やはり中島みゆきさんにはかなわないのである。
そして価格の変遷にも考えさせられた。僕が最も牛丼のお世話になっていたのが、ぶくぶくと池中玄太を超えていった1998年から2002年くらいで、途中に並が400円から280円へという劇的な値下げがあった頃だ。痩せなくちゃダメだと思い始めて真夜中のダンディ牛丼を封印して、さらにBSE問題で豚丼になったことも手伝い、吉野家のヘビージャンキーから抜け出すことができた (もちろん今も大好きだが) 。思えば牛丼1杯の値段は現在が史上最高値で、昨日のこのセットも624円也である。とは言え、アタマを大盛りにしなければワンコインでお釣りが来るのだから、まだまだ安い。たかが143円ながらずいぶんと印象が違うもので、庶民の満足度ってのはこの辺が強く絡む。うん、次からこそは並でいいや。