先週のことだ。会社から至近のここでPCR検査を受けた。先週の金曜日から「鈴鹿8耐」の取材があったためで、プレスルームに入るためには陰性証明が義務づけられている。不思議なことにドキドキするじゃないか。症状は何もないものの、もしかかっていたら取材はおろか10日間も自宅待機しなくてはならない。いや、もしかしたらすでに感染していて会社でクラスターを起こしてしまったかもしれないとか、よからぬことばかりを考えてしまう。感染という敵は、こうも人を不安にさせるのだなと変な感覚を得ながらも、翌日と予定されている結果を待った。
朝からメールが届くのを待つ時間の長いことよ。午後2時過ぎにやっと来て「えいやっ」と開くとぬぁんと「測定不能」の文字があった。検査してもらったところにすぐさま行って聞くと、ままあるらしい。「おうっ、まいっ、がっ」な気分で食い下がった。「やり直してもらえないんですか」と。すると「再度予約からお願いします。何度も出ない方もいて…」と申し訳なさそうにお姉さん。だが前日予約を入れた時もかなり混んでいたから「今からやり直してもらうことはできないんですか」と、さらにしつこく食い下がったが「ネットで予約をいただかないと…」とお姉さん。ソッコーで会社に戻り、ここのサイトに入ると恐れていたとおりこの日の空きはなかった。
検査を受けて約24時間の不安を超えて、よりによって測定不能とはなんたることよとガックリである。ままあるとは聞いたが、僕の周囲にはそんな結果になった人はいない。やはりよからぬ方向に思考が傾く。シロでないが完全なるクロではないのかなと。ともかく、この翌日までに陰性証明が取れなければプレスルームに入れないというタイミングである。同じグループの新橋にある店舗にひと枠空きがあり、僕は予定していたスケジュール相手に詫びを入れて駆け込んだ。さあ、またここからが長い時間だ。なんせ2年中止を経ての鈴鹿取材である。翌日も♪私まーつーわと悠長に歌ってなんかいられない。が、午後にメールで届けられた書類を開くと堂々の「陰性」の文字だ。こうして晴れて鈴鹿へと向かったのである。
結局、約48時間の攻防に勝ったわけだが、コロナにここまで翻弄されているのがやはり悔しくなった。そして、苦労して取ったプレスルームに入れるパスなのだが、金曜日しか使えなかった。というのも、取材陣はこうしてPCRまで受けて入り、ライダーたちと接することが許されるが、その記者たちはお客さんと接することは禁止となる。つまり、土日の僕のミッションはイベント広場での盛り上げ役だから、記者として動けないのである。2,500円の検査が2回で、5,000円もかけて取得したパスは高い買い物だった。
と、そんな今年の8耐が今大変なことになっている。ご興味のある方は、うちが運営しているこちらに行ってくれっ。