カワサキのブースで仕事をしている。ここに飾られている右のマシンは、3年前に時間を止めた一台だ。コロナによって去年、一昨年と中止になってしまったから、3年に渡って「鈴鹿8耐」は凍りつき、そして今日決勝レースが開催される。どんなドラマを見せてくれるのだろう。心配なのは、昨日一昨日と天気がひどいことだ。スリックタイヤで走っているところに、まさしくゲリラのごとく雨が叩きつけてしまう。そして中途半端に乾くからどのチームも頭の痛い運営を強いられている。
一昨日の予選から、昨日は上位10台で決勝グリッドを決める予選レースだった。ホンダの仕上がりがすこぶるいい。同じくワークス体制のカワサキとの一騎打ちかなといった状況に、割って入るように世界耐久参戦チームのヤマハの ヤート が存在感を示している。ヨシムラだって十分に可能性はある。そしてタメ年男の友人、鶴田竜二さんが監督を務める トリックスター も上位を十分に狙える戦闘力だ。ふーっ、楽しみである。
僕は毎度のごとくカワサキのファンブースを担当して、取材陣から入ってくる新鮮なネタを使ってトークを展開している。一緒にがんばってくれているのは写真の 坂本萌乃佳さんで、カワサキコーヒーブレイクミーティングでもご一緒する KAZEギャル だ、変な言い方だけど、いいヤツなのだ。3年前に転倒によってレースが終了してしまった時は涙を流していた。それでも最後のステージをやり切った僕とのMCコンビで、あの日の悔しい涙を今日は歓喜の涙にしたい。
昨日のステージでも盛り上がったのは、3年前の優勝祝いだった。あの日のファンたちは失意で家路をたどり、後になって優勝を知ったから僕らもブースでは祝えなかった。3年越しにやっとみんなで祝えて、その止まらない拍手にかなりやばかったが、明日のためにと昨日はグッとこらえた。さて、どうなる。楽しみなスタートはもう間もなくだ!!
編集長
暑い中お疲れ様です。
このマシンを見た時に、グッと込み上げるものがありました。ブースの中で泣きそうでした。