プロ野球開幕第3戦。4月1日(日)の広島戦に昭和40年生まれの投手・山本昌(中日ドラゴンズ)が登板した。
昨シーズンは故障で登板がなく、この日は山本にとっては2010年9月25日の横浜戦以来の復帰登板。久々の公式戦に「力が入りすぎた」という山本だが、5回3安打無失点の力投を見せた。
山本の活躍ぶりを語るにとかく付いて回る“年齢”のこと。プロ野球という厳しい世界で、どんどん力をつけていく若い怪物相手に投げ込む46歳の肉体と精神力は想像を絶する。翌日のスポーツ新聞にも「セ最年長登板も白星ならず」「46歳最年長左腕、衰え見せず」「中日・山本昌が最年長登板のリーグ記録更新」などの言葉が踊った。事実、46歳7ヶ月の先発は、09年の工藤公康(横浜)の46歳5ヶ月を更新するセ・リーグ最年長出場を果たしている。しかし山本は本誌vol.6『タメ年のスゴいやつ』に登場してくれたとき、こんなことを話してくれた。
「走るにせよ昔みたいには走れない。投げても調子が上がらないときは上がらないし、朝起きたらどっか痛いところがあったり、ホントにボロボロです。でもそれでも嫌だとは思わないです。最後までがんばろうと思っていて、少しでも長くやっていきますよ。精神面ではまったく問題ないです」と。
5回を投げ終え、試合後のインタビューでは「とにかくマウンドに立てた。ピンチで粘れた。開幕戦でこれだけ放れれば、いつもと変わりませんよ。次はもう少し長いイニングを投げられるよう、またがんばります」と次戦への意欲を見せた山本。200勝左腕の新たなストーリーが始まった。彼の活躍に注目したい。
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