ラジオで育った俺たち 〜大編集後記。

 
(vol.74) 発売から2日が経ってるのにまだ書店に行けておらず、なんとも落ち着かないが、友人たちの書店棚ウォッチによると調子はよさそうである。ネットでの販売はやや苦戦しているようだが、これがおもしろいことに必ずしも書店の成績と合致しないのだ。LPレコードにおけるジャケ買いがネットだとすれば、先行ヒットやエアチェックしてから買うのが雑誌では立ち読み買いとでも言えばいいだろうか。パラパラとして悩んでからレジに運ぶ。『昭和40年男』は書店・コンビニでの販売比率が現代では信じられないくらいネットより高いから、“仕上がり” と呼んでいる販売率は多くを書店・コンビニでの流通が占めるのだ。なので発売後の書店ウォッチは心を落ち着かせるのに極めて重要で、今日何軒かに踏み込むつもりだ。

 

今回は表紙だけでなく「攻めている」と、書店情報とともに直でコメントをくださる方々からの評価が多く届いている。も制作過程での原稿チェック時に強く感じた。香り高い一冊である。

 

夜を特集するにあたってトップバッターになったのはラジオである。弟の『昭和50年男』が、最新号 (vol.017) で全面的にラジオで特集しているところに、対になったような感じである。この章のタイトルを「ラジオで造られたひとりの世界」として、Eテレの『ニッポン戦後サブカルチャー史』で講師を務めた、劇作家の宮沢章夫さんにまずは深夜ラジオの総論を語っていただいた。俺たちが深夜ラジオにたどり着くまでの必然を、9歳上の兄貴視線で語ってくれ、攻めた特集のど頭にふさわしい記事となっている。

 

表紙で起用した『11PM』から、昨日ご紹介した新宿ゴールデン街につながって、この4ページが始まることによって仲間が評価してくれた “攻め” を感じていただけるのだと思う。ぜひ手に取っていただきたい。

 

僕が書店・コンビニでの販売を強く強く念頭に置いているのは、前述したとおり取引が大きいからあたり前田のクラッカーである。記事をつなげていくリズムだったり、その他いくつもの企業秘密をぶっ込んで、立ち読み対策を施しているのさっ。張り巡らされた企業秘密 (って、それほどのことじゃない気もするが・笑) について知りたいという方は、酔っ払って僕の口が軽くなっている読者の集い「浅草秘密基地」にお越しくだされば、たっぷりと聞けるのでぜひっ。まずは最新号を買うべし買うべし。
 

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