ふーっ、無事11日発売の vol.74 が印刷所に手渡された。いいっ、今回の特集は7月に打ち込むのにすごくいいっ。言いたいけどまだ情報解禁前だから我慢するけど、巷の噂では副編竹部がラジオでくっちゃべったとかなんだとか聞こえている。まっ、気にしない気にしない。まだしばし待たれよ。
2018年の7月11日発売のこの号 (vol.50) で編集長に復帰して、丸々4年が経ったことになる。創刊から30冊を作り、プロデューサーという立場に身を移した。『昭和40年男』が持っている世界観を大きく広げることをミッションとしたのだが、なかなかうまくいかなかった。今回立ち上げた「昭和ジェネレーションパラダイス」的なことをやりたいと孤軍奮闘を続けたが実らず、大きな広告代理店さんたちに頼ってもみたが、話は盛り上がるのだが決め手に欠けてボツばかりだった。結果を出せないことに焦り、何かで成果を出さねばならぬと他の仕事で埋め続けたことで作業が山積してしまい、プロデュースにじっくりと取り組めなくなってしまった。と、言い訳でしかないな。
二代目編集長の退社に伴い「キャシャーンがやらねば誰がやる〜」と叫びながら編集長に復帰。その1発目は久しぶりで力が入りまくった。表紙にノーランズを起用してタイトルにした「昭和洋楽」は、ありそうでなかった言葉だから得意の商標登録もしちまった (笑) 。音楽専門誌さんではバカバカしくてやってられないような特集作りをしようと旗を振った。チャラい、チャラい特集になったが、多くの同世代諸氏が付き合った洋楽の本道がこの一冊にある。チープ・トリックのギタリストでソングライターのリック・ニールセンのインタビューを盛り込んだ。僕を雑誌ジャンキーにさせた2人の偉大な先輩のうちの1人『ミュージック・ライフ』の元編集長、東郷かおる子さんまでもご登場願えた。余談ながら、こんな僕にしちまったもう1人の悪い人は、残念ながら他界してしまった 川俣 隆さんで『ギター・マガジン』の初代編集長様である。
東郷かおる子さんが当時目指した方向性とシンクロすると胸を張った。いいものはいい。専門家ぶって通ぶって洋楽を語る輩は無視するかのような僕の復帰作は、大成功を収めたのだった。そして4年の年月が流れ、最近の本作りでは副編の竹部がメインで僕は助言程度になっているから、そろそろプロデューサーに戻って “ジェネパラ” や “昭和トリオ” としてのプロデュースに軸足を置くべきかななんて考えている。まあともかく、4年間が過ぎて印刷機が回り始めた今日の気分はすこぶるよろしい。広いオフィスでひとりぼっちの作業もまたいとおかしである。