音楽系の記事づくりで調べものをしていたら、2008年発表のローリングストーン誌による“史上最も偉大なシンガー100人”なるランキングを見つけてしまった。ギタリスト編は凄く興奮したくせに、こっちはすっかり見逃していた。お恥ずかしい限りだが開き直って私見なんぞぶちかまそうと書き始めたら、けっこうなボリュームの連載になってしまった。それでは今日は50位から、いってみよう!!
まず49位のダニー・ハサウェイにおーっと歓声をあげた後、47位のジム・モリソンで、つい口ずさんでしまうのはあの名曲ですな。当時は邦題全盛期で『ハートに火をつけて』はけっこう気に入っていて、いつかカバーしてライブで演ることがあったらこの曲名でコールしたい。そして1つとんで45位にはカート・コパーンだ。『ネヴァーマインド』が音楽シーンに衝撃を与えたあの日から、もうすでに20年も経っているのだから歳を取るはずだ。彼が自ら命を絶つときにニール・ヤングの『ヘイヘイ・マイマイ』の歌詞“Rock’n’roll is never die ”を残したとの伝説が、いつも思い起こされる。そういえばニール・ヤングはランキングされているのか? 進んでいこう。
チャック・ベリーの41位はちょっと低いなと驚いた。ベスト20内にいておかしくない存在だと思うがなぜだろう。うーむ。17歳の夏の横浜スタジアムでサム・ムーアと一緒に目撃できたのは、今も心に燦然と輝く宝物で、本物は違うのだと知ることができた。やっぱり低すぎると初の抗議を1票だ(笑)。40位にカーティス・メイフィールドと来ているのは、抗議の直後ながら懐が深くさすがだ。38位にはエルトン・ジョンがいて、ボーカリストとしてこれほど高い評価はこれまた少々疑問を感じてしまう。彼のライブ盤でトリオで演ってる『ホンキー・トンク・ウィメン』は凄く好きだ。ピアノにガツンガツンとコロンコロンが同居していて…って、やはりボーカリトとして強く意識していない僕です。
ここらへんからはもう興奮の連続ですな。やはり来ましたニール・ヤングが堂々の37位だ。マディ・ウォーターズ同様初めて聴いたのはザ・バンドの解散コンサートのフィルム『ラスト・ワルツ』で、見たときはマディと甲乙付け難い怖さ(笑)を感じたが、その後どんどん好きになり、僕にとっては神へと昇格した。昔『ヘルプレス』をなんとか自分の持ち歌にしたいとトライしたが、まったくカタチにならず完全に玉砕した。あの歌を歌える魂って、いまだに理解の域を超えている。さすがの37位だ。
そしてお隣にはもう1人神、ブルース・スプリングスティーンはここにランクされていた。プレスリーの影響が大きくてその色があるミュージシャンは大概嫌いだけど、スプリングスティーンだけは別格だ。とくに『ボーン・トゥ・ラン』は、マイベストアルバム10に間違いなく入るだろう。とか書いているが、10枚に絞るなんて絶対無理なのは知っている。そんな僕だからローリングストーン誌が大胆に発表してくれるランキングが好きなんだろうな。(続く)