オリンパスイメージングは、マイクロフォーサーズに準拠したマイクロ一眼カメラ『OLYMPUS OM-D E-M5』を、2012年3月下旬に発売する。
『OLYMPUS OM-D』は、1973年に発売された『OLYMPUS OM-1』以来、OMシリーズとして多くのカメラファンに愛されてきた名機の名を受け継ぐ新シリーズ。厳しい撮影環境のもとで、交換レンズを駆使し、ファインダーを見ながら傑作を狙う写真ファンのための、新たなブランドとしている。その由来は72年に発売された『OLYMPUS M-1』に端を発する。当時の35mm一眼レフとして世界最小・最軽量を実現し、翌73年に『OLYMPUS OM-1』と名称を改め、OMシリーズとして94年の『OM-3Ti』まで、システム一眼レフとして熟成を重ねてきた。その最新モデルの復活というわけである。
直線を基調としたデザインは、かつてのOMシリーズから一眼らしいスタイルを受け継いだもの。最近ではフジのX-PRO1に見られるようなレトロなデザインである。マグネシウム合金の筐体は、高い剛性だけでなく質感をも満足させるもの。かつてのカメラ少年の感性を刺激するものだ。各所にシールドが施されたボディは、防塵・防滴構造となっており、雨天や砂塵といった、厳しい環境下での撮影での安心感も高い。
撮像素子には、1,605万画素の新開発Live MOSセンサーと、画像処理エンジン”TruePic VI”を搭載。静止画撮影の最高感度は、ISO25600を実現している。また、高いダイナミックレンジの他、解像感と色再現性でも群を抜いており、同社のデジタルカメラで最高の画質としている。
144万ドットの高精細液晶による電子ビューファインダーを内蔵しており、ファインダーから目を離すことなく、作画に集中できるよう、操作性にも工夫がこらされているとのこと。また、ボディ内蔵の手ぶれ補正機構も進化しており、ヨー、ピッチという、2つの回転運動に対応した2軸の補正機構に加え、水平の並進、垂直の並進、ロールの、合計5種類の手ぶれに対応した、世界初の5軸手ぶれ補正機能を備えている。
さらに、同社の『OLYMPUS PEN E-P3』が世界最速を記録したFAST AFシステムは、さらに磨きを掛け、世界最高速を更新。さらに、動体追尾能力を改善する「3DトラッキングAF」により、動く被写体に対しても、高速かつ忠実なピント合わせができるという。
小型軽量ながら、より本格的な撮影を楽しめるレンズ交換式コンパクト一眼レフカメラに、新たな選択肢が加わる。店頭価格は10万5,000万円前後の予定。