アルプスの少女ハイジ 〜大編集後記。

 

1日空けてしまったが、まだまだ続くよ 大編集後記 (vol.73) だよ。連載特集の『夢、あふれていた俺たちの時代』は小学3年生だった昭和49年を取り上げた。6つの検証記事で構成しているそのトップバッターが『アルプスの少女ハイジ』で、ハイジを演じた杉山佳寿子さんが登場してくださった。ハイジ同様に、胸をほっこりとさせてくれる4ページに仕上がっている。

 

日曜の夜7時半スタートの『カルピスまんが劇場』は、楽しかった半ドン〜日曜日の終焉となる番組である。ちょっぴりハートブレイクな気分ながら、しっかりと観た。ここで問う、男子諸君は当時観ていただろうかと。タイトルに “少女” とつくわけで “少女マンガを観ている男” というレッテルを自分に貼りながら観ていた記憶がある。それでもあの大自然には強く憧れたし、流れる世界観は今でもしっかりと記憶されていて大好きだから、最近CMでパロっているのに馴染めないおっさんである。『あしたのジョー』もいろいろといじられているが、同じく少々悲しかったりする。

 

そして、最終回まで付き合うことなく途中から『猿の軍団』に乗り換えた。これはSF系好きの親父からのレコメンドで、ハイジを奪われたかっこうになるわけだが、前述したとおりこれにて少女趣味から逃れられたと『猿の軍団』を歓迎したし、かなり夢中になった。公開は『猿の軍団』以前になるので逆になるが、後に『猿の惑星』がテレビで放送されたのをやはり親父にレコメンドされて、嬉々として観た記憶も強い。突如「明広、映画を観に行こう」と、の育った街の映画館の日暮里金美館に連れ出してくれ、『日本沈没』を観せてくれたものだ。そう、僕らが小学生の頃はSFやオカルトがブームだったな。

 

というわけで、最終回まで観ていないことがご登場いただけた杉山さんに申し訳ないと思いつつも、たくさんのことを教えてくれたことには変わりなしだ。このシリーズは次に『フランダースの犬』が放送されたが、これは『猿の軍団』とかぶっていたからやはり観ておらず、あのラストシーンは後追いで伝説としてしか知らない。その後続く、『母をたずねて三千里』と『あらいぐまラスカル』はしっかりと付き合った。特にラスカルは大好きで、最終回は泣いた。小学6年生のくせに泣いた (恥) 。テーマ曲も大好きだったし、愛らしい鳴き声も耳に残っている。動物園に行くとアライグマに癒されてしまうのは、この番組のおかげだ。

 

それにしても、大人たちは実に真剣に子供の心の成長を考えてくれていたのだなと思う。放送開始からしばし視聴率に苦労しながらも、スポンサーのカルピスは気にせず続けろと言ったそうだ。あっぱれである。愛、あふれていた俺たちの時代ですな。
 

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