江口寿史と藤田和日郎!?

ジャーン、これが我が社のエントランスである。ここだけ見るとキレイでおしゃれなオフィスかと思われるかもしれないが、チッチッチ、お恥ずかしいが中は汚い (恥) 。出版社らしいオフィスと言えばきっとご想像がつくことだろう。

 

ご来社いただいたお客様を迎え入れるのは、各発行雑誌おおよそ2年分くらいが並ぶ棚がどーん、である。うちの発行は『タンデムスタイル』というバイク雑誌で始まったから、昭和系より上部に配置されている。そして右の受付カウンターに置かれているオブジェは、創刊からわりとすぐの頃に読者さんが作ってくれた大切な宝物である。創刊号から13号までの表紙をレイアウトしてくださり、その上に透明の板を貼り、ロゴの入ったスポーツカーを配置しているという凝ったものだ。ありがたや。

 

そして棚上は、右からまず去年の5月末に大騒ぎを起こした『昭和45年女・1970年女』創刊ポスターだ。イラストを江口寿史さんが手掛けてくれて、誇らしい出発になった。その左は写真家の吉村和敏さんの撮影による増上寺である。彼の風景写真が好きで、カレンダーを愛用していると知った友人が、お祝いにとプレゼントしてくれた。ならばとこうしてエントランスに飾ったのである。増上寺と東京タワーは我が街のシンボルだから、マッチングは大変よろしい。さらに左が『昭和50年男』前号 (vol.015)表紙用に藤田和日郎先生が描き下ろしてくれた、『うしおととら』だ。取材中に何気なく「せっかくなので描いてみましょうか」とラフスケッチにペンと筆を走らせてくれたとのこと。これは奇跡ですなあ。現場にいた金丸編集長のコメントがこうだ。「取材の重要なテーマ『どのように絵に命を吹き込むのか?』を目の当たりにしました。描きながら、藤田先生がひと言『やっぱり、描きやすいなあ。まだ、俺の中にうしおととらが残っているってことですね』。このお言葉、ファンの我々にとっては、最高の宝物です。この感動を読者の皆様へお伝えしたく、編集部にいただいたこの絵を今号の表紙としました。ありがとうございます!」とのことで、その原画をこうして展示しているのである。こんなに大きなサイズで描いてくださったのだ。ありがたや。と、貴重なものが多く並ぶちょっとした博物館だな。

 

そして何よりの展示物は、スタッフたちの汗と苦労が染み込んだ分身たち、つまり発行誌である。限りあるスペースなんで、古いものからお役御免となるが、ちょっといい感じでしょ。この写真には入らなかったが、最新号だけの棚も設置している。そして今後、この棚に新しいブランドが入ることを願っている今日だ。アイデアはまだまだあるぜっ!!
 

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