今日はカワイイ弟『昭和50年男』(vol.015) の発売日だってのに、都内は大雪の恐れがあるからできるだけ自宅にこもれとか言ってるぜ。全く迷惑な話だぜ。とは言え世の中は、今週末3連休である。書店に繰り出すには絶好のコンディションでの発売だと思えばよかろう。ましてや明日は紀元節だから、日本人にとってはまっことのお正月ということだ。祝え祝え、酒じゃ酒じゃ、肴は『昭和50年男』じゃーっ!! というわけで (!?) 、みなさん書店をのぞいてみてくだされ。今回はご覧のとおりマンガ特集で、10歳の違いは影響を受けた作品をこうも変えるのだなと感嘆するはずだ。最新号の表紙からして僕にはチンプンカンプンなことを先日もつぶやいた。中身も全く触れていない作品が多く、これはこれでおもしろいからぜひ手に取ってみてくだされ。
マンガといえばと先日つぶやいた際に、マンガ棚からこの作品を見つけた。上田正樹さんの相方ギタリストの有山じゅんじさんのラグタイムギター奏法に憧れたのが18歳の時で、この言葉がインプットされていた僕が古本屋で見つけて手に入れた。ブルースと名乗るだけあってなかなか雰囲気がよろしい。そう、当時 “ブルース” という言葉は、渋さを求める国内ミュージャンたちに実に便利だった。サウンドはAORなのにブルースのフレーバーを振りかけてヒットチャートを賑やかすなんてこともあった。その走りとなったのが上田正樹さんの「悲しい色やね」で、大阪ベイ “ブルース” と歌い上げてくれたおかげで、ガキの頃の僕はブルースなるものに夢を見てどんどん掘っていったらシカゴブルースにたどり着いてしまい、日本におけるブルースとはニュージャンルだったことを知ったのである。
で、このマンガ作品はラグタイムにブルースを融合させたロックバンドの物語という、全てが混ざり合っている (笑) 。同時期に連載されれていた、僕がバンドマンガ最高傑作のひとつと位置付ける『気分はグルーピー』同様、酒とタバコにまみれている。だが、『ラグタイムブルース』はSEXにまみれていない。少年誌っぽくカラッとしたかっこよさで、『気分はグルーピー』は同じく少年誌が主戦場ながら、昭和40年男たちが三種の神器にまみれまくっている (笑) 。これ実は、リアルなハイスクールララバイなマンガなのだ。ここら辺の作品は昭和50年男はわかるかなあ、わかんねえだろうなあ、イェーッてことになる。
俺たち世代の青春のかたわらには、いつもマンガがあった。読み返してみると稚拙な作品も多々あるものの、それが当時は響いたのだ。明日への元気と夢をたっぷりくれた。そうした影響そのものは世代が変われど全くシンクロである。さあ、昭和50年世代よ、書店へと急げ。懐かしむだけではダメだ。青春を取り戻すのじゃーっ!!
※ラグタイムはアメリカで1900年以前より酒場を彩った音楽で、誰もが知ってる曲、映画『スティング』のテーマに使われた「ジ・エンターテイナー」がそれだと言えばお分かりだろう。