さあ、今日よりはしばらく最新号 (vol.71) のご紹介となる、大編集後記でつぶやかせていただく。特集のスタートは「俺たちが憧れた 永遠の傑作品」とタイトルしたご覧のページが14ページ続く。ご覧のように各見開きページで4アイテムずつ掲載して、パートタイトルに半ページ使っているから27アイテムが並ぶ。俺たちにとって、まさに憧れのモノたちだ。この中で僕が所有したことがあるモノは、ガキの頃の「タミヤ」と20代の頃の「ドクターマーチン」、そして現在に至る「JBL」のスピーカーしかなかった。
JBLとの付き合いはもうかれこれ20年ほどになる。バイク雑誌の編集長として初めてタクトを振り、大ヒットさせた。この頃は、隔月発行の締め切り前2週間以上を3時間ほどの睡眠で過ごし、20キロ近く太った。そりゃあそうだ1日ほぼ5食だもの。そうまでした結果として成功したのだからやはりうれしく、自分にご褒美をあげないとバチが当たると秋葉原に出かけた。上を見たらキリがないから、予算は50万円と決めてアンプとCD&レコードプレーヤー、スピーカーの3点セットをターゲットにした。レコードをかけることは少ないだろうからと安物にして、アンプとスピーカーをパワーポイントに「一生モノ」をくださいと、店員さんと綿密なるコミュニケーションをした。多くの試聴を繰り返したが、それはアンプのためでありスピーカーは断然JBLだった。誌面で紹介したスピーカーよりは安価ながら、今も元気に鳴っている。アンプとCDプレーヤーは残念ながら一生ものにならなかったが、スピーカーはおそらくまだまだ付き合えるだろう。
このセクションのリード文に「使い捨てるのではなく、メンテナンスをし、修理をし、いつまでも大切に愛用し続ける」とある。僕のJBLはもちろん大切にしているもののノーメンテのままなのに元気そのもので、なんとなく愛おしく感じる。モノには魂が宿るといったところだろうか。お正月もあのお馴染みの琴の名曲「春の海」を、美しくもパワフルに奏でてくれた。ちょっと可哀想なのは、団地住まいゆえヤツの全開どころか、きっとポテンシャルの半分も使ってないことだ。
各アイテムそれぞれに思い入れのあるライターたちがペンを走らせていて、所有したことがない、これまで特に思い入れがあったわけでないモノにも惚れてしまうページになっている。そして、なんかちょっとかっちょいいぞ、大人の雰囲気だぞと思っていただければ幸いである。さあ、ゆけゆけ書店へ〜!!