初の2号連続で古田新太さん登場 ~大編集後記。

 

長〜い、ってほどでないかな (since2009) 。『昭和40年男』の歴史の中で、インタビューページに2号続けて登場というのはこれまでない (はず) 。それを僕の大ファンである古田新太さんが初めて飾り、おそらく今後も現れないのではあるまいか。前号 (vol.69) の特集『タメ年男の正体』で念願の初登場となり、『昭和40年男』をよく読んでいると語ってくださった。そしてさらに、ハードロックが大好きな小学生でキッスの大ファンとも語ってくれた。これを見逃す我々ではない。

 

一昨日までご説明してきたとおり、今回 (vol.70) の特集はハードロック/ヘヴィメタルに精通していない方々にも刺さるように工夫を凝らした。これは、扉からプロローグまでに16ページも使って入念なる構成にしたことでご理解いただきたい。そしていよいよ本編の始まりは、タメ年男たちの登場である。連載企画の「荒海に生きるタメ年男。」 (vol.68) にご登場いただいたマンガ家の高橋ツトムさんと、懐かしのテレビ番組『イカ天』で目撃した諸氏が多いだろうバンド、人間椅子のギタリストの和嶋慎治さんとともに組んだセクションを「タメ年男 SPECIAL TALK」として8ページでお送りしている。そのトップバッターが古田さんである。

 

余談ながら、高橋さんの作品に触れていなかった僕はウチへの登場をきっかけに触れて、すっかり虜になった。タメ年男であることがありありとわかるソウルが作品に流れていて楽しい。それとマンガという表現がここまで高まっているのかと感じさせてくれる。これは彼の魂なんだな。同世代諸氏に自信を持ってレコメンドできる作家さんである。と、得意の脱線ゲームだ。

 

第一章のこのセクションは、タメ年男による同世代諸氏へと向けたハードロック/ヘヴィメタルの “あるある” を探るページだ。扉ページでも語らせていただいた通り、俺たち世代でファーストハード体験がキッスという男子は多く、古田さんもまさにそのとおりの少年だ。友達のお姉さんの影響で聴くようになり、ぬぁんと伝説の昭和52年の来日ライブを体験しているのだ。昭和40年男はやっと毛が生えただろうか、小6である。僕はまだ洋楽の “よ” の字も触れておらず、なんとなくクラスの女の子たちがベイ・シティ・ローラーズに熱を上げているのを横目で眺めて、ジュリ〜と叫んでいたガキだった。やはりさすが、後のスーパー俳優の経験は凡人とは異なるのである。

 

この記事の締めはネタバレながら伝えよう。やはりさすが、古田さんならではの同世代への提言である。シンプルに「ロック聴いてますか?」である。これって実は深〜い言葉で、そもそもロックに対する一家言を心の中に持つ男たちに向けられている。そしてロックこそが、この苦しい時代を生き抜かねばならぬ俺たち世代に必要最大のスピリットなのだ。僕の尊敬するタメ年男から、僕の言いたいことをズバリと明言していただき感謝感激である。さあさあ、まだ手に取っていないあなた、ダメですなあ。手にしている方は、きっと微笑みながらうなずいていることだろう。い〜い雑誌です (笑) 。
 

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