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さて、庵野秀明監督といえば、現在 “鋭意制作中・公開日調整中” の『シン・ウルトラマン』にも企画・脚本で携わっており、自主映画での『帰ってきたウルトラマン』を自ら顔出しのまま演じたというのも有名。『エヴァンゲリオン』にも影響が色濃く、ウルトラマンのイメージも強いのですが、昨日、9月30日の朝日新聞の朝刊では、かつてバンダイ『模型情報』の企画で ’85年に撮影された仮面ライダー旧1号のコスプレ写真が、「子供の頃から続く大人の夢を」というキャッチコピーを付けられ全面広告として掲載。
この写真自体は今回の庵野秀明展でも展示されているのですが、広告に関しては会見の最後で苦言を呈する場面も。「あれだと、僕が50年前の『仮面ライダー』を独占しようとするような、“僕の考えた仮面ライダー” を作るような印象を受けるかもしれませんが、そうではないんです。僕の夢云々ではなくて、観客の皆さんに “面白い”、“これはいいや!”、と思ってもらえる作品にしていきたい」と庵野監督は強調していました。
\#庵野秀明展 開幕しました‼️🎊/#庵野秀明#国立新美術館 pic.twitter.com/uHdQno8Jr7
— 庵野秀明展 (@annohideakiten) October 1, 2021
別の場面での、仮面ライダーの魅力は?という記者からの質問に対しては「シリーズが長いので、いろんな魅力があるんですけど… 僕がリアルタイムに観ていた、ちょうど50年前の最初の『仮面ライダー』は、やはり “怖さ” と、 “カッコよさ” でしたね。第2話 (に登場する敵怪人) は 蝙蝠 (コウモリ) 男で、マンションの屋上で戦ってるんですが、子供の時のテレビだと受信状態というか画もそんなによくなくて、ほとんど真っ黒なんですよ。真っ黒の中に、仮面ライダー “みたいな人” と、黒くうごめいている戦闘員が戦っていて。何が起こっているんだかわからないんだけどカッコいい、というのが僕の中の一番の魅力です」と回答。
さらに、「どうしても初期の方にこだわりがいっちゃうんですけど、2号ライダーもすごい好きなんです。あの明るさもいいし、V3もカッコいい。Xもイイ。アマゾンあたりから正直、ちょっと歳が上がっちゃって時々観るようになったんですけど、やっぱりカッコいい。昭和のライダーは、飛び飛びの時もありますけどほとんど観てて、ZX (ゼクロス) もリアルタイムでしたし。平成ライダーも、クウガはちょっと観損ねたんですけど、アギトも途中から観るようになって、最初にハマったのはファイズですね。ファイズはカッコいい。素晴らしいです。次はカブトもよかったですね。最近はちょっと忙しくてニチアサ観られなくなっちゃって、ただ、東映ファンクラブに入ってて配信では観るようにしてます。ちゃんと宣伝もしてますけど」…などなどと大いに語っていました。
そんなあふれる “仮面ライダー愛” を抱えつつも、決して自分のためだけではなく、広く多くの人に受け入れられる作品を目指すという庵野監督。
「ノスタルジーだけではなく新しいものも… でもノスタルジーは捨てたくないんですよ。50年前の自分や皆さん、あの頃『仮面ライダー』が好きで毎週観ていた人に向けても作りたいし、その頃生まれていない、今の青年や子供が観ても面白いと思えるものを目指したい」と静かに熱く訴えかけました。
そして、まだクランクイン前ではありますが、会見に合わせて ’71年の初代『仮面ライダー』のオープニングを参考にしたプロモーション映像が「A」と「B」の2タイプ製作され、それぞれが会見の最初と最後に流されることに。
アップの仮面ライダーは池松さん本人が演じており (なんと「レッツゴー!! ライダーキック」も歌唱!) 、「A」は50年前の第1話オープニングのイメージをなるべく踏襲、「B」はそれに加えて今やれる面白いことを入れてみたい、という意図で作られているとか。
お金も時間もない中で…と言いつつも、庵野監督ならではの思い入れとこだわりをビシビシと感じさせる流石の映像にネットも騒然。さっそく初代OPとの比較動画がいくつも現れたりしていますが、その再現度の高さに「首の動かし方までコピーw」「解像度の高いパロディみたくなってたらどうしよう…」などなど、逆に心配してしまうような声も…?
ちなみにサイクロン号は、エヴァシリーズのデザインも手掛けてきた山下いくと氏によって現代風にリデザインされたとのこと。まだ完成形ではないようですが、鋭角的なスタイリングにリアルタイム世代は賛否両論かも…? その辺りは、バイク好きの多い『昭和40年男』読者の皆サマにも、ゼヒご意見を伺ってみたいところでありまス。
ちなみに、今回のプロモ映像には蜘蛛男が登場し、4月の制作発表時のダイジェスト映像には蝙蝠男や蜂女の姿も見られ… ということで、劇中に出てくる怪人についての質問に対しては、「クモは出ますね。あとは内緒です (笑) 。公開までまだ長いんで、ネタはぼちぼち、になっていくんじゃないかと…すいません。あ、バッタは出ます」と庵野監督。
会場からは笑いが起こりましたが、確かにあの有名なナレーション「仮面ライダー=本郷 猛は改造人間である」のとおり、ショッカーの怪人 “バッタ男” として生まれ、その哀しみを背負いながら闘うヒーロー、というのが仮面ライダーの原点。
そこに立ち返るのがまさに『シン・仮面ライダー』… ということなのかもしれませんね。
公開予定は2023年春、脚本は確定しているとは言え、庵野監督だけに最終的にどんなところへ行きつくのか最後まで予断を許さないところでしょうが、とにかく期待大!
本日開幕となった『庵野秀明展』も、12月19日 (日) の会期終了まで展示がさらに追加されて増えていく (?) ようなのでチェックしつつ… 再来年までのお楽しみとしてワクワク待つことにいたしましょう!!
(「昭和トリオ」 “Web担当A”)
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