昭和52年の今日、今頃にタイムスリップしてみる。晩飯もそこそこに家族総出で必死の作業が続いている。そう、サボりにサボった夏休みの宿題である。これは何も昭和52年に限ったこっちゃなく毎年のように起こっていたことであり、“8月31日” の文字はいまだに恐怖を感じる。奇しくも、『昭和40年男』の vol.69 の〆切作業に追い回されているのだから人生ってのはララである。
夏が終わろうとしている。去年もそうだが、憎っくきコロナのせいでスケールの小さな夏になってしまったことは否めない。夏の大好きな行動のひとつとして、朝まで呑むというのがある。呑み終えて会計を済ますと早い朝が始まっていて、カラスの鳴き声がなんだか心地よい。薄暗かったバーから這い出して感じる、少しだけひんやりが混じる朝の空気がたまらない。「さっ、仮眠をとったら仕事仕事」と、会社に戻って寝袋に飛び込む夏の日のなんと清々しいことよ。仮眠から目が覚めた瞬間に後悔するのは常だが、これをやめられねえぜと突っ張る自分は捨て去りたくない。が、2年連続でできていないのだから来夏がチッョピリ心配だったりする。
スケールダウンしたとは言え、やはり今年もおもひではたくさんできた。今年の山場は、誕生日を長野の安いビジネスホテルで迎えたことだな(笑)。「こんなもんだぜ」とやさぐれるのに強い快感を覚えるのがクセで、クリスマスイブに立ち食いそば屋でかけそばをすするのも、この快感を得るためなのだ。敬愛するシンガー、シオンさんの名曲「12月」の一節「今日一番の宝は 明日クズかも知んねえ」に出会ってからというもの、この快感のありようがわかったのだ。クリスマス気分の街にはジョンの声があふれているという光景が描かれていて、この一節がピシッと効いている。
さてさて、暦の上とかカレンダーが9月になったとか、今日は俄然涼しい東京だったとか、そんなの関係ねえ〜状態の僕で、少なくともSeptemberも気分だけはギンギラの夏で過ごしたい。まだまだ、57回目の夏は続くし、来年も7月は57回目の夏なのである。かかってこーい、ギンギラ太陽!!